~人魚伝説~
「なんで、なんで人魚と人間じゃダメなんだよっ!!」
洞窟の中にマオの悲痛な叫び声が響いた―――――――
その時魚が顔を出した。
そしてその魚は泳いで綺麗な珊瑚礁のところに向かった。
「ラルスっ!あの男の子すごい悲しそうだったよ。」
『そう…わざわざ様子見に行ってくれてありがとね。』
「戻っても、いいんだよ?」
『いいの。私は海でこれからも生きるって決めたから…』
私は人魚。
自由な人魚。
そう…私はこれから海の世界で生きていく。
生き残っている海の生き物たちを集め、また一からやり直す。
――人魚と人間が分かり合える日を夢みて――