花咲く所に恋来たる☆
「……全国でトップの暴走族の幹部だからって、調子超えてんじゃねえよ!!」
拳に思いっきり力を入れて、翔の頬を目掛けて拳を思いっきり振った。
バキッ
鈍い音を立てて、ソファーから落ちた翔は、驚いてるらしく、大きな目をもっと大きくして、アタシを見ていた。
「アンタの全部が全部! ムカつくんだよ!!」
もし、翔の女嫌いのワケがあるのなら、アタシが全部を受け止めてやる。
「……そんなに女が嫌いなら、アタシに話しかけんじゃねえ。そんなに女が嫌いなら、アタシに喧嘩売るんじゃねえ。そんなに女が嫌いなら、アタシと同じ空気を吸うんじゃねえ」
翔の全ては分からない。
けど、翔が思ってる事は、間違ってる。
今まで、どんな女に出会ったのか分かんない。
けど、女は全部がそんな奴じゃねえ。
「……アンタが女を嫌って、何の得があんだよ? あ゛?」
黙って、アタシを見上げる翔。