花咲く所に恋来たる☆
「あ、やっと気づいた?」
………。
「吃驚したよ…。 ナイスパンチ! 何か習ってたの?」
………。
「愛梨も喧嘩出来たんやなぁ。 そや! 俺達と一緒に喧嘩するか? 俺、愛梨になら殴られてもええで?」
「……バカ。ヤメロ」
みみみ、みんな…。
見られてたの?!
「……良くやったな」
南城日向が珍しく、柔らかい笑みを浮かべた。
「お疲れ~。 良かったね。 翔に受け止めて貰って。 ってかそれ以上?」
頼がアタシ達に近寄り、しゃがみ込んで、ぐっすり寝てる翔の顔を見て笑った。
「翔も良かったな。 変えて貰って」
ホント。 良かった。
このまま翔にシカトされたりするのも嫌だったし。
ってか、今になって翔を殴った手がヒリヒリしてて痛い。
人を殴るって、手も痛いし、心も痛いんだ。