花咲く所に恋来たる☆



「おう、お嬢さん。 やっと目覚めたか」
イカツイ男が妖しい笑みを浮かべる。

でも、今はそれより―――…
「緑っ! 緑っ!! どうして……」
目の前で血まみれになってる緑。


どうして…。
どうして?

「…ぁ……いっ…りさんっ…」
「ヤダ! 緑っ! 緑っ!!」
ボコボコになってて、もう何が何だか分からない状態。

「そんな所に居ると、巻き添いくらうぞ?」

巻き添い?

別にいい。 

緑を助けたい。

アタシはキっと男を睨んだ。

「ほー。 アイツが気に入ったワケが分かったよ。 充分威勢がいいな」

意味深な言葉を残して、イカツイ男は冷たい笑顔を浮かべた。

「ぁい…りさっ…に……げっ…て…」
「バカっ! 緑がこんなになってるのに! 逃げれるわけないじゃんっ!!」
やっと状況を理解したアタシは、だんだんと苛々が溜まってきた。



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