花咲く所に恋来たる☆



日向はそれを拾い、アタシに差し出して来た。

「…ありがと」
アタシが受け取ると、日向はアタシの頭に手を置いてきた。

「……やっぱり変だな」
アタシだけにしか見えないように、小さく笑った日向。

い、いやいやいや。
全っ然嬉しくないんだけど。

“変だな”って言われて誰が嬉しいんだよ…。
マジで嬉しくないし。

ってか、何気にけなしてない?

アタシが引きつった笑顔で返すと

「…アイリはそこが良いんだよ」
アタシの頭を撫でて、奥の部屋に入っていった。

不感に顔が熱くなる。
アタシはそれがバレない様に、手で顔を覆った。

ケド―――…
「あれ~? 愛梨ちゃん、顔赤くなってない? 日向に何言われたの?」
アタシの前に来て、小声で聞く頼。

この野郎。
頼ももう反抗期か?

「な~んにも?」
アタシはワザと頼の耳元で言った。
頼は笑い、アタシの肩を軽く叩いてから、奥の部屋に入っていった。


「愛梨ぃ~。 ホンマ、眠くなって来たわぁー。 一緒に眠らへん?」
「バカ! 廉人の変態っ!!」
「わっ…ヤメロ! 冗談やんかっ!!」
「変態廉人! 退治っ!!」
廉人と翔は倉庫中を走り回ってる。

……アンタらは何だよ。
ってか、下っ端達が呆れてるよ…。

アンタら、立場逆だろ?



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