花咲く所に恋来たる☆



『あ~ぁ。 泣いちゃった? 可愛い声が震えてるよ?』
「ヤダっ! ヤダっ!! なんでっ…アタシの番号っ…」
『…フフッ。 秘密』

挑発的な言葉を述べる彼。
アタシの一番の弱点。

『ねえ、まだソラ君の事好き?』
「っ! 何でアンタに答えないと行けないのっ!! アンタはその名前呼ばないでっ! アンタなんかっ……大っ嫌い」

泣くつもりなんてないのに……
悔しいほど、涙が出てきちゃう。

『あの日のソラ君の顔、覚えてる?』
「ヤッ…。 ヤメて、ヤメテ、ヤメテ…」
『本当にアンタの事、愛してたんだな』


小刻みに震えて行く体。
体中の力が抜けたように、アタシは床に座り込んだ。

『あぁー。 アンタみたいな女に愛されて――「ヤメ――」』

アタシは携帯を奪われた…。
携帯を、日向に奪われたんだ。

「……なんだテメェ」
日向の声がドス黒い。
いままで、聞いた事がない位に、低く、威圧があった。

「…気にくわねぇ。 テメェ。 失せろ」

アイツと何の話をしてるのか分かんない。
けど、日向が完全に怒ってるのは分かる。

オーラーからハンパないし。


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