花咲く所に恋来たる☆



アタシは、震える手で日向のシャツを握った。


「……バカ。強がんなよ」
日向は片方の手でゆっくりとアタシの頭を撫でた。

「……っ」
アタシの目から無数に落ちる小さな雨。
小さいけど、ポタポタポタ…落ちて行く。


黙って、アタシを抱きしめてくれる日向が居て……。


やっぱり、日向の腕の中は、誰よりも居心地が良かった。


泣きつかれたアタシは、そのまま寝てしまった。



ねえ、日向。


アタシ、勘違いしてるのかな?
日向の事。

もしかしたら、日向は不器用なだけなのかもしれない。

だって、こんなにも優しいんだから。


もし、昨日の頼が言ってた事が本当ならば、どう言う意味?

“ヤキモチ”って…。


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