花咲く所に恋来たる☆



「愛梨?!!」
「……彰人、電話してね?」
「ん。 する」

アタシはゆっくりと彰人から放れた。


彰人は優しい笑みを浮かべて、アタシの頭をクシャ…と撫でて

「またな。 愛梨」
アタシの頬にキスを落とした。


これは友達としての。
アタシ達の、小さい頃からのサイン。

3人だけの合図。

アタシも彰人の頬にキスをした。


ねえ、ソラ。
見守っていて。

大好きだよ。


アタシと彰人は空を見上げた。

「またね!」
「ああ、また!」
アタシはバスが見えなくなるまで、手を振った。


今夜の空は、雲ひとつない快晴だった。

きっと、ソラも喜んでるんだね。


アタシはタクシーを拾い、お家に帰った。


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