学園(姫)
「今日、お願いします」

床にこすりつけるほどに土下座をする。

「気が早くはないか?」

「俺、今すぐにでも先輩の作ったハワイアンなご飯を食べたいんですから」

「大げさな奴じゃ」

鼻で笑われた。

「そこまで言うのなら」

「作ってくれるんですか?」

顔を上げれば座っている股の間のパンチーがモロ見えである。

「成る程、先輩の心を表しているかのような清い色だ」

真っ白なお花畑を連想させるような白い布。

魅惑の花園とはこの事だ。

今すぐにでも駆け出したい。

そのスカートの下にある、パラダイスへ。

「そなた、どこを見ておる?」

「とても、美しいものを」

「ほう」

先輩の十八番芸のジト目が発現した。

「勘違いです。決して、白い世界へ羽ばたきたいなんて思っていませんから」

「そなたは、とても正直な奴じゃな」

冷静になりながらも、背を向けてしまった。

行動が前衛的過ぎたようだ。

「すいませんすいません。悪気はありました。真摯な気持ちでもありませんでした」

もう一度、地面へと頭をこすりつけた。

「でも、先輩だからこそ、オンリーワンでナンバーワンですから」

「意味がわからぬ」

「先輩の何処の部位をとっても俺にとっては一日の癒しになるんです。最近では、一日でも先輩を見ない日はないです」

告白に近いんだけど、今のところ効果は薄い。

そんな事、分かってる。

分かってるんだけど、言わずにはいられない。
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