大切な人
最初はただの一目惚れだったから、話しているうちにその好きという気持ちも、冷めると思っていた。
けれど、話せば話すほど、好きという気持ちは膨れ上がっていく。
いつか…破裂しないようにしとかないと…。
でも、そう考えてる時点で、俺は本気で好きなんだろうな……。
早く学校に行って、花咲さんに会いたいって思ってるし…。
あーー!ダメだダメだ!!
考えるなっ!俺!!
「どーしたのー?リクー?」
薫が心配そうに、俺の顔を覗き込んだ。
「い、いや!なんでもねーよ!」
俺は、花咲さんに対する気持ちを押さえ込んで、いつもの日常に戻った。