大切な人
「んなこと見せびらかすように書くぐらいなら、本人と面と向かって話せよ!!!」
美月の声が教室中に響いた。
それを聞くと、私と仲が良かった友達は、美月と私を睨んで教室から出て行く。
美月はため息をつくと、黒板消しを拾ってすべて消した。
震えて動けなくなった私を、美月が優しく微笑んで、保健室まで運んでいってくれた。
なぜ助けてくれたのかわからない……。
「なんで……なんで……?」
涙が頬を伝う。
「ん~……友達だからじゃない?」
「……友達でしたっけ……?」
美月が笑う。
「あっはは!細かいこと気にすんなって!!」
私は涙を流しながら笑ってしまった。
「ありがとう…ございます……。」
「おう!」
それから私と美月は一緒にいるようになりました。
今では……本当に大切な…友達です。