大切な人
3、全員
1、俺と by星夜
陸斗が倒れて早1か月。
あれから何日か後に回復し、いつもの日常に戻った。
毎日教室で話していたが、陸斗は部活が始まり、放課後の教室に陸斗が来ることはなかった。
ま…ライバルが1人減った……ってところかな……。
そう思っていると、青葉が校庭をボーッと見ているのに気がつく。
「寂しいのか?」
青葉が我に返り、顔を赤くさせた。
「な、なわけないでしょ?!!た、ただ…部活始まったんだなぁ~って思って……。」
ふっ……いいわけしてろ、どうせ陸斗がいなくて寂しいんだろう。
わかりやすい女だ。
「あ、やっぱり美月ちゃんって、陸のこと好きなんだ?!」
変態がやっと気づいたようだ。
「なわけないでしょ!?」
変態がニヤニヤしている。
「いや~~前々から気づいてはいたけど……まさかねぇ~!」
「あ、あんたこの前『この俺に惚れちゃった??』とかなんやら言ってたじゃないっ!!」
「な、なんでそーゆうことは覚えてるんだよ~!しかもあれは美月ちゃんを助けてあげようと……」
「問答無用!!」
青葉が変態の腹にパンチを入れた。
変態が床にうずくまるが、チビはそれを無視した。
「でも、隠さなくてもいいことだと思うよ~??好きなことは悪いことじゃないもん!」
「そ…そうだよね……。」
すると変態が起き上がり、青葉を指で指した。