大切な人


にこにこしながら優は言った。



「ごめんごめん、時間まだあるかなぁーって思ってね。」



…かっこいいから許すか……。



優はハーフで、髪は少し金髪。瞳も少し青くて、男である俺でさえ、その瞳をみると、吸い込まれそうになる。



ただ、何を考えてるかわからないやつで、いつもにこにこしている。



しかもマイペースだから、「喜」と「楽」しかないように見える。



「さーて、行こうか。」



優は俺たちを置いて先に行ってしまった。



「ま、まてよ!!」



優を追いかけようとしたが、星夜たちの方を見る。



薫は泣いていて、泣いている薫をなだめる智紀…。星夜にいじめられたのだろう。



あぁ…なにやってんだろう……、まともなの俺だけじゃねぇか?



まぁ…こんなことが昔から続いてるから、もう慣れてしまった。



「慣れる自分もまともじゃねぇな……。」



そうつぶやくと、星夜がそれに気づく。



「独り言か?黒川みたく変態になるぞ。」



…変態は嫌だな……。



星夜が薫たちの方を向く。



「行くぞ、チビ、変態。」



「チビじゃないっ!!」



そう言って薫は星夜の後をついて行く、智紀はそれを見て言った。



「これじゃあドラ〇エみたいじゃん…。」



と、言いながらも智紀も薫の後を追った。



「ドラ〇エなら、薫と智紀の心にホ〇ミしてやれよ…。」



…この話わからないやつ……ごめん。



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