大切な人
2、気持ち
1、膨れ上がる by 陸斗
学校に行くのが楽しい!毎日が楽しい!
理由?理由は簡単!
隣に花咲さんがいるから!!
「顔がニヤけてるぞ。」
「えっ?」
どうやら俺は、無意識にニヤけてたらしい……。智紀みたいになっちまう!
「花咲のことを考えてたのが丸わかりだ。」
「うっ!」
恥ずかしすぎる…!考えてたことがバレバレだなんて……。
「やべ~!!あの美人な顔にキスしてみ……」
智紀が言いかけた瞬間、星夜が智紀の腹にパンチを入れた。
「ナ~イス。」
「ク、クロちゃーん!大丈夫~?!」
倒れ込む智紀を、薫が心配している。
「今日も元気だね~。」
相変わらずにこにこしている優が、他人事のように言う。
「バカはほっとけ。」
俺と優は星夜についていった。智紀は腹をさすりながらも、学校に向かった。
「おっはよーー!」
教室に着くと、青葉が教室中に響き渡るほどの声で言った。
「うるさいな、音量調節しろ。」
「むっかつく~!!」
また喧嘩し始めてると、花咲さんが俺たちに礼をした。
俺たちは固まりながらもおじぎをする。
か……かわいい~~! なんだよあの笑顔!かわいすぎるっ!!
…なーんて、口が裂けても言えねーけど……。
「今日は遅刻しなかったね~。」
「いや、毎日毎日遅刻してらんないから…。」
苦笑いしながら答えると、担任が来て席に着いた。
隣に花咲さんがいるせいか、自然に姿勢が良くなる。