~最強女総長ageha~
~悠太 side~
なんだあれ…
なんなんだ、あの殺気…
窓が割れるような音で、俺は目が覚めた。
そしたら、日野の腕が血だらけで…
胸ぐらを掴んで声を出した。
その声は、恐ろしいぐらい低い声で。
威圧感がヤバかった…
なんであいつがキレたのかは分かんないけど、あいつの目には光がなかった。
でもどこか、辛そうだった。
誰も声を出せない状況で、胸ぐらを掴まれている奴は怯えていた。
そしたら、ドアが開き、弟の方が入ってきた。
あいつは普通に日野を止めて、なにかを小声で話し…、
日野は教室の窓から飛び下りた。
ここ、三階だぞ…
死にたいのか、あいつ…
窓から外を見てみれば、あいつは普通に歩いていた。
そして門から出て、どこかへ行った。