神様からの贈物


この病院には、小さいながらにも東と西にちゃんとした病棟がある。


夕凪が言っていた東の病棟の四階というのは、特に病気の重い、もう病気が治る見込みのない末期患者のいるところだった。




「あの……ってことは病気……あまり良くないの?」


これ以上聞いちゃいけないとわかりながらも僕はなぜか夕凪のことが気になり、不思議ともう一歩聞いてしまっていた。


すると夕凪はしばらく話さなくなった。




僕は会ったばかりの相手に病状を聞くなんて……

まだ夕凪は僕をよく知りもしないのに、やっぱりまずかったのかと考えこんでいると…………

しばらく夕焼けに紅く染まったこの町を見ていた夕凪が、閉ざしていた口を静かに開いた。




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