嘘と秘密と僕らの関係
「ひなた…お前…」
言いかけた唇をそっと塞ぐ。
首に腕を回して抱きついて、さらにキスを深めて行けば、
観念したように、私の背中に触れる温もり。
“誘惑”成功?
何度も何度もキスを交わして、だんだん気持ちが高ぶってきて…
もっともっと近づきたくなる。
それはきっと、私だけじゃないはずだ。
火をつけるのは、いつも私。
“破廉恥”だろうが“淫乱”だろうが、もうなんだっていい。
誰が何と言おうと、
大好きな人を手に入れるためなら、私は何だってするんだから。
こんな私を、郁ちゃんは知らない。
知ったら、どうするだろう?
腰でも抜かしかねないなぁ。
ぼんやり考えながらも、
大好きな人の腕の中、
私は今宵も幸せな時間を過ごします。
ごめんね、郁ちゃん。
そして、
「大好きだよ……
朔ちゃん。」