負けたくない。
先生の表情は嬉々としていた。

きっと、苦しんでいる私の顔が面白いのだろう。
ドSにも程がある。

先生は、私の顔を眺め終わると口の端を上げた。
私は壁にもたれかかったまま、先生を見た。


――全てはこの一言からだったんだ。

先生は私の頭に手を置き、言った。



「お前、今日から俺のモノだ」
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