負けたくない。
「俺が負けたら、土下座してやんよ」

土下座・・・
先生の土下座、見たい!!
もし、私が勝てば先生が土下座する。
その言葉を聞いて私は飛びついた。

「わかった」

だけど、そのあとの言葉を聞いて顔が引きつった。


「俺が勝っても、お前が土下座」
「・・・」


生徒に土下座させようとする教師って。
どっちが惚れて土下座させるか、だ。
なんだかんだいって、先生の余裕ぶりに少し不安がよぎる。
雰囲気的に負けそうだ。


それでも、これで前言撤回したら・・・
悔しい、それに土下座見たい。
要は惚れなきゃいいんだ。

そう思って、私は先生の眼を見て頷いた。




そういうことで、先生と私との恐ろしいゲームが始まった―――・・・。
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