王子とカメ子
◎カメ子
しあわせ
「瑠衣っ!!!」
校門の前で珍しく優羽が
私を待っていた。
今日、学校に来て良かったなってちょっと思った。
本当は休みたかったけど
お母さんが王子のパーカーを洗濯してくれてたし、
返さなきゃいけないし、
王子に「明日も学校ちゃんと来てよ」って言われたし
何より
王子に会いたいし。
優羽は昨日のことを幸さんから聞いたみたい。
中学の時に部活が一緒だったんだ って言ってた。
「幸先輩に聞いたときはビックリしたけど、王子に助けてもらうなんてさ、すごい事だよ?」
一通り昨日の事を話した後
優羽が言った。