笑顔の中に



退学したことを両親に話すと、
兄よりも問題児だと言われた。


今の時代、

中卒がキツイのは、
テレビを見てるから分かる。


だから、両親も私も

必死に私を受け入れてくれる
超優しい高校を探した。


もう事件を起こさない、
改心する、

の約束を守ると誓って。



そしてある日。

母さんが嬉しそうに
私の部屋にやって来て、


「ハナ!!見つかった。

あんたを
受け入れてくれる高校。

あんた、
成績は良かったみたいだから

特待生として
入れてくれるって。

…本当に、良かったねぇ。」


喜ぶ母さんは、

次の学校でもしっかりするのよ、と涙を浮かべて言った。




私は申し訳ない気持ちで
いっぱいだった。


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