遥か彼方の空
ドンッ!!

「いったぁ~……!!」

芹沢の部屋までもう少しという所の角で、刹那は誰かとぶつかった。

「ったくもう!!気をつけてよ!!」

刹那は(一応)女なので、他の隊士達より身長が低い。

そのため、誰かとぶつかると顔面を打ちつける事になるのだ。

鼻がヒリヒリしながら顔を上げると、そこには大きな体つきの男がいた。

目つきは鋭く、少し酒くさい。

(うわっ、こいつ最悪!!こんな奴、ここにいたんだ!!)

刹那はキッと相手を睨み付けると

「謝ってよ」

と言った。

(こっちは顔面強打したんだぞ!!めちゃくちゃ痛いんだから!!)

男はムッとすると

「お前、俺にそんな口をきいていいと思っているのか?」

と、軽く殺気を放ちながら言った。

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