私と君




「はいはい、分かった分かった。
あ、俺今日寄るとこあるからこっち行くな!じゃぁなー!!」

「俺もこっちだから…じゃぁな」
「うん。じゃあね」

俺達は別れた。
この道を一人で歩くのは久しぶりだ。
いつもなら耕太がいるんだけど
今日はどっか行っちゃったし。

まぁ煩いのがいなくて帰りやすい。

「うわぁーん!!風船がぁー!!」

ビクッ!!
びっくりした。何だろ……公園から聞こえる…。

「お姉ちゃん!!風船がぁー!!」

子供が泣いてる。
木に風船が引っ掛かったんだ。
取ってあげな……え?

「今取るから待ってろ!!誰か来たら言えよ?パンツ隠すから!!」

え…?

「あと少し……取れた!!
取れたよー…………え?」

なっ……何してるの……?

「…………っ」

俺はとっさに木に登った。
そして、桐島さんを捕まえた。
いや、助けただけだけど。




_
< 7 / 11 >

この作品をシェア

pagetop