私と君
「何してるの!!!女の子が木に登ったら危ないじゃないか!!」
「えっ………突っ込むとこそこ?」
確かにそうだ。だって……あの桐島さんが
木に登っていたんだから。
それに、口調が男っぽかった。
「今はそれどころじゃないでしょ!!」
「はい。……てか…ごめんね、あたし、自分で下りれるよ?」
「………………なんだ……」
「あれ、てゆか木登れるんだ。
体育ダメなのに」
ぐさっ!!
俺の心臓に何か刺さった音がした。
そんなはっきり言わなくても…
「球技ができないんだ」
「そうなんだ。………おりよっか」
「………うん。」
僕達はなぜか木の上で話していた。
危ないし、早く子供に風船を渡さなければいけないから下りた。
「ありがとう!!翼ちゃんバイバイ!!」
うん。やっぱりこの人は桐島翼だ。
桐島さんは子供に手を振って、話し始めた。
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