らぶCALL(仮)
そんな私を放っておいて、彼は二人三脚で使うヒモを取りに行った。
…頼れるなぁ~
見た目あんなんなくせに。
ぁたし、今ひどいことゆっちゃった??
まぁ、心の声だし。
聞こえナィわけだし。
「えーと。先輩、名前なんて言うんですか~??」
「名前?? ぁたしわ高山李夜♪」
「………李夜??…」
……ぇっ??
私は固まっちゃった。
彼も固まっちゃったみたいだけど。
だって、なんとなく…
私の名前を呼ぶ声が、空羅に似てたから…
すぐに正気に戻った私は、私と同じように固まっちゃった彼の前で手をひらひらと振る。
「おぉ‐ぃッ!! 大丈夫??どしたの? ぁたしの名前、そんなにおかしい??」
「…あ、すんません。違くて‐…似てたから。」
「ぇ…」
「あ、えと…高山先輩、こっち来てください! ヒモ結びたいんで…」
また固まっちゃった私に、彼は自分の方に来るように促した。
「ぁ、ぅんッ!! ってか、高山先輩とかゃだなっ」
ぁたし、この名字あんま好きぢゃなぃんだ。
なんでか知らないけど。
昔からそう。
「ぢゃぁなんて呼べばいぃっすか??」
「ぅ~ん…李夜でぃぃよ??」
なんでだろう…
空羅と同じように、空羅みたいな声で…もう一度、呼んでほしかったのかもしれない。
「ぢゃぁ…」
「ぅんっ??」
「李夜先輩でっ」
がくっ…
なんだょぉ…
まあ、そうだょね??
一応、ぁたし先輩だしね。
「わかった☆ ぁたしわ、なんて呼べばイィ??」
結び終わったらしい彼が、ゆっくりと立ち上がる。
「俺わ…」