らぶCALL(仮)


彼が言い掛けた瞬間、周りが‥ってか、女子の声ばっかなんだけど。

女子の甲高い黄色い声とか、「…くんぢゃん!!」とか、名前を言ってるしゃべり声で騒つく。



何!?

ってか、ぁたしが気付かなかっただけで、さっきまでもこうだったのかもしれない。


ってほど校庭中がうるさくて。


しかも、みんなの目線が…こんな事言ったら自意識過剰かもしれないけど。

でもね??
しっかりとこっちの方を見てるんだ。


だけど、ぁたしぢゃない。
絶対。


コイツだと、思う。



ぁたしは、さっき間近で顔を見つめた記憶で頭いっぱいになる。

そして、今近くにある顔。



うろたえてる私の耳に、しっかりと声が入ってきた。


「日比谷くーん!!」


どっからか、叫んでる女子の声。




……え、
日比谷…!?!?


聞いたことある、その名前。


どこで聞いたんだっけ!?


必死に頭の中整理する。



…!!
思い出した‥

ハルと新しいカフェ行った時にハルが言ってた名前だ。


瞬時にその時ハルが言ってた情報も頭に響きだす。



お姉さんがRIPって雑誌のモデルで、ゆうかさんなんだよね‐


ゆうかさんもゥチの学校だったらしいよ‐


弟もこの学校なんだって‐




頭の中、ぐるぐる、ぐるぐる日比谷に関しての情報でうめつくされる。


まるで走馬灯みたいに響きながらあの時のカフェでの思い出の映像が回り続ける…―




「…ひ、びやくん??」



「ん??…その顔わ…もしかして、分かンなかったっすか??」


あれっ??
って感じの表情で、私に問い掛ける、彼。



「ぢゃあ、一応自己紹介。俺わ、1-7 日比谷空羅。よろしくお願いします! 李夜先輩♪」



なんて片手を差し出してくる。


至近距離で…そんな顔でみられて…近くて…手が………

思わず後ろに後ずさりしようとしちゃって、こける瞬間、気付いた。


片足、結ばれてンぢゃん……


ばかだ、ぁたしっ!!!!
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