らぶCALL(仮)
3時間目は国語。

先生は黒板ばっかみてるし、案外細かいとこ見てないから授業中に密かにメールを打つ。


もちろん、空芽に。


さっきメールきてたからね。


迎え行くって。



ハルと語るからって一緒に帰れないと、メールをして携帯を閉じた。


少ししてスカートのポケットから振動が伝わってくる。


開くと、分かったって。





早く放課後になんないかなぁ‥‥‥


窓の外をふと見る。



上を見ると、見事な快晴。

雲一つないような青空。


下を見ると、グラウンド‥‥‥‥‥の校舎側に、私のクラスの位置から見てちょうど見やすい字の配置。



で、何かが書かれていた。



「‥‥‥‥‥おんりい‥‥ゆう‥‥‥」



下手くそなスペルで、木の枝かなんかで書かれたそれは、はっきりと、上に


DEAR りよ


と書いてあった。




「ぁ‥たし宛て??」




隣を見ると、あぐらをかいている空羅。


‥‥‥寝てるっ??


何してンの、あいつ‥




あぐらをかいて、腕を組んで、




寝ている。



たまにかくって頭がゆれる。



しばらく見ていると、先生が近くに行って、持っていた紙??かなんかで思いっきり空羅の頭をたたいた。




びっくりして空羅は飛び上がった。



「ふっ‥‥‥」


思わず吹き出しちゃった私。
慌てて教室内を見渡す。


良かった‥‥
誰も見てなかったみたい。



一人でいきなり吹き出すとか、完全に変な子だし。




もう一度、窓の外に視線を向けると、空羅がこっちを見ていた。



!?



「李夜‐!!」


いきなり空羅は私の名前を叫びだした。




ばっか!!!!
何してんの、あいつわぁ‥‥‥!!

教室は窓が開いてる。
そんなことしたらもしかしたら聞こえちゃうじゃんっ!!


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