空の向こう側
∞prolog∞
雲一つ無い快晴の日
俺は着慣れないスーツを着ながら街を歩く。
梶原夏 22歳
今日、俺は人生の分岐点である就活に挑んでいた。
「暑っつ…。」
まるで真夏のような暑さに俺は手で仰ぐ。
まぁ案の定、風なんて全く吹かない。
やっぱ就活って面倒くさいな…
やっぱあのまま国直属の機関に入っとけば良かった、と今までどれくらい後悔したんだろう…
溜め息を吐き、通りから広場に出ると、沢山の人が群がっていた。
< 1 / 288 >