空の向こう側

亜紀のおじさんが頭を下げてきて、俺は一瞬動揺する。


「別に大丈夫です。今日は亜紀の事で村に帰って来たんだ。」



大人達は首を傾げ、亜紀は下に俯いた。




「亜紀を、鵜飼の婚約者にしたって本当ですか?」



おじさん達の顔が曇った。



それだけで、答えは大体分かる。



「仕方が無かったんだ…。断れば、私達は村から追い出される。」


おじさんは力無く地面に座り込む。


「?どういうことですか?」


「今、鵜飼が村の権力を握っているんだ。」





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