空の向こう側
信彦をそう言うと、周りの空気が変わった。
「悪いけど、俺亜紀の惚気まだ聞いてな「ちょ、夏!!」
俺を必死で止めた亜紀の顔は
不安に埋もれて真っ青だった。
「だから、亜紀さんは信彦の事は好きではないと…。」
「まぁ、それだけじゃないけどな。」
亜紀がコイツを好きとか言ったら俺はこの国から出てってやるよ
それぐらい有り得ない事だ
「けど、現に亜紀さんのご両親は納得しましたよ?いくらご両親も、娘が嫌いな人物と婚約なんてしないでしょう。」
「あんたが亜紀の親脅してんのは知ってる。本当、姑息な真似するよな。」