空の向こう側
「いい加減にしろよ!」
いきなり怒鳴りながら叫んだのは
今まで黙って聞いていた信彦。
「お前、何様のつもりだ!?ついこの間村から出て行った分際で、偉そうな事言うな!」
あーあ、キレた…
つうか、話ずれてるし
「もう一度言うぜ?亜紀との婚約を取り消せ。お前なんかに亜紀を幸せに出来ない。」
ガシャンーーー
金属音が部屋に響き渡る。
原因は、信彦が倒した紅茶のカップ。
「調子に乗るな。お前には何の決定権も無いんだ!」
信彦の言葉に、俺はワザと溜め息を吐いた。
話し合いで解決したかったけど
しょうがないな
「俺が入学した大学、どこか知ってます?」