空の向こう側


「いい加減にしろよ!」


いきなり怒鳴りながら叫んだのは




今まで黙って聞いていた信彦。



「お前、何様のつもりだ!?ついこの間村から出て行った分際で、偉そうな事言うな!」



あーあ、キレた…



つうか、話ずれてるし





「もう一度言うぜ?亜紀との婚約を取り消せ。お前なんかに亜紀を幸せに出来ない。」



ガシャンーーー


金属音が部屋に響き渡る。



原因は、信彦が倒した紅茶のカップ。



「調子に乗るな。お前には何の決定権も無いんだ!」


信彦の言葉に、俺はワザと溜め息を吐いた。



話し合いで解決したかったけど



しょうがないな




「俺が入学した大学、どこか知ってます?」






< 180 / 288 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop