空の向こう側
「夏!」
「夏君!」
鵜飼の屋敷から出ると
俺達を迎えたのはそれぞれの親。
「おじさん、おばさん…亜紀の婚約は破棄してもらいました。」
「「えっ?」」
驚きの声を上げるおじさん達。
まぁそりゃそうか
「一応念を押しといたんで、もうアイツ等が亜紀に構う事は無いと思います。」
「夏君…。」
おばさんはハンカチで涙を拭う。
それをおじさんが支えた。
「有難う、夏君。」
おじさんの言葉に俺は少し笑い返した。