空の向こう側
あれから一言も喋らずに
俺達は城に着いた。
ーーー夏が好きーーー
びっくりした
それと同時に、俺の中の気持ちにも気付いた
なのに、どうして俺は躊躇ってしまったんだろう
「姫様。」
出迎えたのは、前と同じ
機関の連中、使用人
そして、環。
「…何で?」
何で全員、ここに?
沙羅を捜してたんじゃなかったのか?
「貴方が走り去った後、我々は貴方は居場所を知ってると思い、此処で待っていました。」