空の向こう側

「姫様!」


使用人に声に振り返った瞬間




胸元を引っ張られて、沙羅の顔がドアップになったと思ったら





唇が、重なった。





城の皆が見つめる中





ゆっくりと、唇が離れていく。



「沙…羅?」



「サヨナラ、夏。」




えっ?




サヨナラって…






沙羅は困惑する俺にニコ、と微笑んで




背を向けて、環達の下に歩いて行く。




「沙羅っ!」






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