空の向こう側

周りは暗いのに


月の光が俺達を優しく照らす。



…月、か



月を見た瞬間、俺は沙希のことを思い出した。




何で思い出したかは分からない。



ただ、無性に会いたくなった。


湖に行けば会えるだろうか?




「…悪い、忘れ物した。先帰っといて。」


「は?おい、夏っ!」



克也の言葉も聞かずに



俺は走り出した。




< 67 / 288 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop