空の向こう側
えっ?
「何だよ急に…。」
「別に深い意味は無いけどさ。どうするのかなーって。」
沙希がどこかへ行ってしまったら
俺の隣から居なくなったら
「どこにいようと、同じ空の下にいるだろ?」
俺の答えに、沙希は目を丸くした。
「空はずっと繋がっている。なら、どこにいても一緒だと思うけどな。」
たとえ会えなくても
繋がっていると思えば、それだけで頑張れる。
「…じゃあさ。」
沙希は、少し俯いて言った。
「空の向こう側だったら?」