【歪童話】人魚姫と王子の幸せ
王子幸春。
ただの少年。
ただ、その「王子」という苗字のせいで昔はよくからかわれていた。
それでも、金色の瞳の少女を彼は知っていたから気にしなかった。
ただ、無感動に、怠惰に、生命の焔を揺らし生きてきた。
ゆらゆらと、ゆらゆらと……。
ただの少年。
ただ、その「王子」という苗字のせいで昔はよくからかわれていた。
それでも、金色の瞳の少女を彼は知っていたから気にしなかった。
ただ、無感動に、怠惰に、生命の焔を揺らし生きてきた。
ゆらゆらと、ゆらゆらと……。