傷だらけのヴィーナス



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大学を卒業して、就職して半年が経った。

結婚することもないだろうと思い、がんばって大手企業の総合職として就職することができた。

外見でなく、中身を見て採用してくれたこの会社に一生を捧げようと本気で考えている。


「小松!昼飯行こうぜ!」

お昼休みのチャイムが鳴ると同時に、私に声をかけてきたのは同期の小林君。

この支社には同期は私たちだけなので、なんだか一緒にお昼を食べる仲になってしまった。

「今日はうどん食べたい」

「わかったよ。行くぞ」

小林君に腕を引っ張られ、私は財布と携帯だけ持ち席を後にした。



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