傷だらけのヴィーナス
しかし、小林君はこんな私でも仲良くしてくれている。
しかもアトピーであることも受け入れながら。
私はやっぱり男性恐怖症気味だけど、小林君なら一生仲良くできる気がする。
そんなことを考えていたときだった。
「こんばんは。小林君と小松さん」
私たちの前に現れたのは、間部主任だった。
「あ、お疲れさまです!」
私たちはほぼ同時に挨拶をした。
「うん。ところで小林君、櫻井が呼んでたよ?」
間部主任がそう言うと、小林君は行ってしまった。