きいろい青空【完】
「ありがとうございます」
瞳は俺の隣にちょこんと座った瞳。
なんだ?
この、微妙な距離…
逆に気まずい。
沈黙が続く。
なんか、しゃべんないと…えっとー……
「なんで、直輝くんは私と話してくれるの?」
「へ…?」
初めに沈黙を破ったのは瞳だった。
でも、その質問を聞いて気が抜けた俺。
「なんでって…友達だから?」
「本当に友達だって思ってるの?」
「友達だよ。しゃべった日から」
俺は笑って瞳に話した。
でも、瞳は真っ直ぐ遠くを見つめ目から涙を流したのだ。
静かに瞳のほほを涙が伝う。
「え!?どうしたの??」
すごく焦る。
俺、なんかマズイ事言っちゃたかな!?
「私、嬉しかったんだ。普通に直輝くんが話し掛けてくれたこと。直輝くんだけだった。私…こんなのだから話してくれないの。みんな」
静かに涙を流しながら、さらっと話している。
「こんなのとか自分で言うなよ」
「私ね……直輝くんが好きなの」
……っ…えっ!!
今、俺が告白された??
必死に瞳の言葉を理解しようとする。
「本当だよ。ずっと直輝くんだけだった…直輝くんが初恋の人で…」
「ザンネンでしたぁー。こいつ、女いるし!!」
花恋が、いきなり俺と瞳の前に登場した。
「あ…」
「えっ…?」
なんてことをぶっちゃけてしまうんだぁ~…
頭を抱えた。
この空気どうする?
また、沈黙が続いた。