きいろい青空【完】
「な、なにが!?」
動揺しているのを必死に隠す。
「なんか、今日直輝にめっちゃ話し掛けてる気がするし。あいさつされたりとか?」
こいつ…カンがやばいな!
怖いくらい。
「きのうさ…」
英斗なら教えても大丈夫だろう。
「瞳に告られたんだ…」
「へぇ~」
………え?
反応うすっ!!
英斗は、あっけない顔をしている。
「だろうと思った。俺のカンすごくね?」
「うん…なんで、わかったの?」
「だって、直輝と話している時の瞳の顔すげぇぞ?めっちゃ笑顔なんだぜ?ありぁあ、見ててわかるよ」
「まじ…?全然わかんないし」
「直輝さん。前向いてくださーい」
また、ビクってなった。
先生に注意され渋々前に向き直る。
後ろでは、英斗が声を殺して笑っていた。
まったく……
キーンコーンカーンコーン----。
一番嫌いな理科の授業が終わった。
机に教科書をしまっていると、いきなり声が響いた。
「うぉーーいっ!遊びに来たよ~ん」
翼が教室に飛び跳ねて入ってきたのだ。
みんなザワザワし始めた。
まぁ、そうですよね…
あの翼が入ってきたこと&スッピンなので。
俺は翼の腕をつかみ廊下へ出る。