きいろい青空【完】



テンションMAXの3人を見て、少しついていげない俺がいたけど…



本当はすごく、花火大会が楽しみだった。





駅に集合。


駅に向かう道を歩きながら、ケータイをポケットから取りだし時間を見た。





…って、30分も早く出てきちゃったし。



どんだけ楽しみだったんだよ、俺。





あれ?


駅の入り口にある噴水のところに座っている人がいた。




あれって…颯さんっ!??



自分の目を疑った。




その人は、いじっていたケータイから目を外し、俺の存在に気付いた。




「直輝ーーー!!」




太陽みたいな笑顔で手をぶんぶん振っている。



俺も振り返す。





やっぱり颯さんだった。





「早くないですか?30分も前だし」




「えっと~…、本当は1時間前ぐらいからいるんよ…」




颯さんは頭をかいて苦笑い。





「そんな早くから?」




悪いけど、颯さんが1番遅く来そうって思っていた。




だから、すごいびっくりだ。





「もう、待ちきれなくて!!花恋とのデート初なんよっ!あ、話変わるけど…。やっぱ俺は花恋が1番大事。瞳よりな?花恋に言うなよ。妹の事」





「わかってますよっ」




単純に嬉しかった。




花恋て言ってくれたこと。





「お待たせぇ〜〜!」




後ろから声がし、振り返る。




そこには、浴衣姿の花恋と翼がいた。





「おっっ!浴衣じゃん」




と、颯さんが言う。





「いいでしょ〜〜!!」




2人の声がハモる。




やばいやばいやばい!!


めっちゃ可愛い。





花恋が。

………じゃなくて、翼が。




< 126 / 305 >

この作品をシェア

pagetop