きいろい青空【完】
「マジ無理。どっか行って!今後一切、話しかけんな!!」
2回目の絶交----
そんなことを思った。
じゃあ、ひとつだけ聞きたい。
「俺と幼なじみは…嫌だった…?」
返ってくる言葉なんか、わかっているよ。
なんで俺はこんな質問をしてしまったんだろう…。
答えを聞くのが怖い…
花恋は冷静に言った。
「や。だって、直輝が幼なじみってだけで、うちは何人にフラれたかわかってる?」
「そうだよな…俺が幼なじみで迷惑だよな。ごめんなぁ……俺で」
俺の存在だけで、花恋の恋が叶わない。
俺なんかいないほうがいいのに…
「直輝の顔なんか、見たくない。颯帰ろ?」
花恋は颯さんと腕を組む。
「あ、うん」
颯さんは俺を気にしてくれていた。
ちらちらと俺を見ていた。
だけど、花恋は颯さんを連れて、足早に俺の前から去って行った…。
俺が花恋と幼なじみであった事を。
どんなに幸せに思っているか…
花恋はわかってないだろう。
でも。
今日で俺と花恋は“他人”になります----。
だから、颯さん。
先輩の隣にいる女の子は、全力で先輩のこと愛してくれるから。
いくらこの俺でも大切にしないと、怒るよ?
先輩のこと嫌いだけど…
本当は羨ましいんだ。
あんな最高な女の子に“好き”って言ってもらえて。
そして早く。
『俺は、花恋に愛されて幸せ』って思ってあげてよ。
花恋---
ずっとずっと好きだった…
これだけはわかっているよ。
“好きになってよかった”って…
でも。
花恋、さよならだね。
さよなら…僕の幼なじみ----