きいろい青空【完】
「花恋。傷付けてごめん…」
「大丈夫だよ」
いつも叩くと、後悔していた颯。
いつも、ごめんと謝りながら、抱き締めてくれていた。
「うちは、大丈夫だから。ね?」
颯と体を離した。
さっきの直輝と同じ顔をしている。
今にも泣きそうな瞳で見つめてくる。
ねぇ、どうして颯がそんな顔をするの?
「花恋………別れよう?」
心臓が止まるかと思った。
自分の耳を疑う。
え-----?
今、なんて言ったの?
ワカレ…ヨ……ウ?
「ど…どうして?」
嘘だと言って欲しい!!
そんなの冗談だと、笑い飛ばしてよ!!
「ねぇ、颯っ?」
颯の腕をつかみ、体を大きく揺らす。
どうして、どうして、どうして!?
颯は相変わらず、泣きそうな顔して下唇を噛んで…
目を合わしてはくれなかった。