きいろい青空【完】
直輝*
いつも以上に、おはようを言った。
いつも以上に、話した。
いつもより、たくさんの人といる気がする。
俺…さみしいのかな?
英斗と美久に、いつもより大きく感謝している。
ある日の放課後。
教室に颯さんが来て、俺に話があると言い、ふたりきりで話した。
「花恋のアザのことで…お前には話しておきたいから」
と、颯さんは言いにくそうな顔して。
そして、ゆっくりと話し始めた。
----颯さんが暴力を振るった理由は、わかった。
でも、俺はどうすることもしない。
だってもう…他人の恋なんか関係ないから。
それから何日が経っただろう…
体育祭も文化祭も、授業中も休み時間、給食や掃除さえも
俺と花恋は喋ることはない。
あったとしても、すべて敬語を使ったり…
“絶交”ということが、わかってきた。
そんな時、学校内にある噂が駆け回った。
『颯さんと花恋が別れるかもしれない』と。