きいろい青空【完】
「颯!!早く起きてよ!!ねぇ、聞いてんのっ?」
激しく揺すったがまったく起きてくれない。
ただ、冷たくて表情が無いだけで。
「きのう、“また明日な”って言ったじゃん!今日になれば、会えるんじゃないのっ!?なんか言ってよ!!」
いくら大声で訊いても、ずっと黙っている颯。
“颯が死んだ…?”
死…んだ。
「本当に、死んじゃったの…?約束は…どうなったの?ずっと一緒にいるんじゃないの?」
颯は動かないだけで…。
「ねぇ…チューしてい?」
訊いても答えてくれない。
そして、うちは颯の唇にそっと優しくキスをした。
これが…颯と最後のキス。
ただ、颯の冷たさが伝わった。
温もりなんか無かった…
「うちのこと。好き?」
いくら訊いても、もう“好き”とは言ってくれないんだね…。
「ヤダヤダヤダっ!!!ひとりにする気なの??ねぇ、颯!!起きてよっ…ねぇ…っぁあ…」
颯の亡骸に抱きついた。
目から、ぼろぼろ涙が出てくる。
うちの叫び声が響いていた。
ずっとずっと…