きいろい青空【完】
相変わらず、花恋は無理の笑顔でいた。
みんな泣いているというのに…
悲しい自分を隠しているんだろう。
周りの人に、可哀相と思われたくないというのが花恋だ。
だから、無理して…
この中で一番悲しいのは花恋なんだろ…?
遺影の中の颯さんは、すごい笑顔だった。
もう会えない。
もう声が聞けない。
もう笑顔がみれない。
それが“死ぬ”ということ。
残された者には、哀しみだけが残る。
そう知った中2の冬。
やけに空が青かった-----
なにも言えず。
ただただ、昇っていく煙になった颯さんを見続けていた…。