きいろい青空【完】
「英斗は何してたの?」
さっきの変人的行動。
店の前でうろうろ…
「いや。あいつが今月、誕生日だろっ?」
恥ずかしそうに目をそらしながら答える。
「美久ねっ!」
「バっっカ!!名前出すなよ!」
人差し指を口の前で立てる英斗。
この慌てっぷり…
今日、どっかで見たような…
好き同士だと行動が似てきちゃうのかな?
英斗さんと美久さん。
もうまるで夫婦じゃん。
よく見たら、うろうろしてたお店はアクセサリーショップ。
「まぁ、がんばって!美久喜ぶから」
「だーかーらー、名前出すなって!」
「あ、ごめんごめん!」
謝りながら笑ってしまう。
「んじゃ、俺行くわ。買ってくる」
「うん。頑張って!」
「おう!サンキュ。んじゃ、またな。竜也のバァーカっ!」
そう言い残し走って店に入って行った。
「なんだよ、バカは英斗のくせに!」
と、英斗の後ろ姿につぶやく竜也。
「ふたりって、仲良いんだねっ!」
「はぁ!?悪ぃよ!!あんなんと仲いいなんて言うな」
「はいは~い」
結局は仲いいんだから。
美久と英斗、頑張ってね。
大切なふたりだからこそ一緒に幸せになってほしいな。