きいろい青空【完】
「…ねぇ……チューしてよ?」
「誰か来たらどうするんだよ?」
「いいじゃん。そんなの」
「んーー…」
俺は本棚の間に身を潜めた。
そして、見てしまった…
竜也がさっきの女子とキスしている姿を----
ショックだった。
最低だ、あいつ!!
俺は、走って図書室を出た。
キーンコーンカーンコーン---。
チャイムが鳴り響くが、俺は急げなかった。
廊下の途中で走っていた足が止まってしまった。
なんだよ…浮気か?
はぁ…?花恋はどうしたんだよ?
どうなってんだよ…
わけがわからない。
でも、俺には関係ないことだから…
そう思いこもうとする。
でもだめだった。
だって、何度も何度も願っていたじゃないか。
“君が幸せになれますように”って…
関係ないことになんか、出来るわけないんだから。