きいろい青空【完】
花恋*
もうすぐ体育祭始まるのかなぁ?
今年は竜也にお弁当を作っちゃおうかなー?
彼氏にお弁当を作れるなんてウレシイっ!!
考えただけでにやけてしまう。
この高校は9月に体育祭だから、もうすぐなはず…
「あっ」
うちは席を立った。
今日の昼食、竜也と一緒だったんだ。
走って5組に行った。
「竜也ー!」
教室の入り口でそう言うと「おー!」と、どこからか聞こえた。
そして竜也が歩いてきた。
「ごめんね。ご飯、食べよ?」
「おう。今日、買いだから」
「あ、うちもだよ~」
手に持っている財布を振って見せる。
購買へ行くために、ふたりで手を繋いで廊下を歩いた。
「あ~きのうだっけか?直輝が俺んとこ来てさっ」
直輝が!?
なんで?
そんな質問がとっさに出てきたが、のどに詰まって声にならなかった。
「なんか、あいつキレてさ~。めんどかったし」
「………」
かったるそーに話す竜也。
そんな竜也に返す言葉は見つからず、なぜかムカツク。
なぜか頭に来る。
竜也の言葉でも。
「そんな話いいからさっ!早く行こぉ?メロンパンまた売り切れちゃうよ?」
「だなっ!俺あれ食いたいんだよなぁ~」
わざと話を変えた。
なんか…もやもやする。
そんな気持ちを抱えながら、購買へと急いだ。
このもやもやは…なに?